一流のジョブホッパー
「ジョブホッパー」とは、短期間で転職を繰り返す人材を指す。
その後も更に上位の職務を華麗に渡り歩き、最後には経営トップにまで辿り着く「一流のジョブホッパー」もごく少数存在する。
こういう人を知っている。組織を蝕み崩壊へと追い込む。
この記事を見て、少し考えてみた。
特徴1:そもそもの基礎能力は非常に高い
能力は高い(ように見える)。力強い説明や説得で議論が上手で、プレゼンなどでも、一見すると非常に説得力があるように見えるが、よく詳細を見てみると、穴が沢山あったり、本当に実現可能なのかと、疑うようなものが多い。
<自分が万能。他人は自分のいうことを聞けばよい。自分以外の人はバカで、言っていること・考えていることは間違っている、自分が正し い。>
・そして、「上から目線」。他の人と対等な立場で捉えることができない。
そして(上司以外の)他の人の意見を聞いたりせず、上から一方的に命令をすることしかできない。そして影で部下、他人の悪口(欠点の指摘)を言ったりしている。
(これはある意味この人の心理的な弱さ(防衛機制)だと思う。)
・『自分以外の人はバカ』というのは議論が上手く相手を説き伏せる能力が高いからきていると思う。ただその議論は水掛け論に近く、水掛け論で勝つのが上手いということでしかない。
・他の人の意見を聞かないというのは、『自分一人で主張、見解、意見を考えなくてはならない』ということで、当然限界がある。ゆえに実現不可能な見解を言ったりする。
また、それを部下や同僚が指摘しても、水かけ論的議論をして説き伏せるので、そのうち誰も意見を言わなくなる。
特徴2:時流を見る目に聡い
・時流を見る目が聡いは、その部分はあるかもしれないが、本当の意味で聡いとは言えない。
短期的、中期的はともかく、長期的な視点で業界の先の予測はできない。
これは本当の意味での基礎力が無いことからくると思う。
表面的な専門知識や技術ばかりで、それを応用できず、予測もできない。
(水掛け論的)議論の上手さで基礎力の低さをごまかす。
特徴3:リスク予知の嗅覚に長けている
リスク予知があって他の職場に行くというのは、
だったら最初からそうならないように考えよという話に結局なる。
同じ失敗を繰り返しているとも言える。
→「リスク予知の嗅覚」が本当にあるのか???
特徴4:ある面、ツラの皮が厚い
(水掛け論的)議論の上手さについては自信を持っているので、
何を言われても動じない。失敗しても議論してごまかす。
特徴5:最終的には、どこかで底が割れ、行き詰まる
悪評が広まるというのはその通り。
同僚や部下に対してもパワハラ、セクハラで疎まれていくのもその通り。
また、クレーム処理が上手いのも特徴の一つ。
「クレーム処理が上手い」社員や会社は要注意 | 小宮一慶の週末経営塾 | ダイヤモンド・オンライン
そして以上のことが続くと、年度末とかに、部下が大量離職して、問題が表面化したりする。(ただその問題も議論して犠牲(自分の処分)をごまかしたりする→最悪の場合お客や利用者を人質にする(「うちが潰れれば、困るお客や利用者が多くいる」などなど))
そして離職しない人は、「一流のジョブホッパー」に染まった人や、同じようなジョブホッパー。新しく来た新人に、ジョブホッパー的な思考法、上下関係でしか人を見ないなどを教え込み、最終的には組織全体がおかしくなる。
組織として問題が起こっても、誠実に対応して、第三者委員会を設置したりすれば、
組織の評価が良くなったりするが、そのような対応はせずごまかしばかりなので、組織全体の評判が悪くなる。
これを書いている最中で思ったが、もしかしたら厳格な上下関係を受け入れるような、「一流のジョブホッパー」が集まった会社があるかもしれない。もちろん存続するかは別。
そういう人のメンタルヘルスを考えると、
そのまま我慢せず、外部や上司への対応をした方がよい。
ジョブホッパーは弁が立つので、上司の受けが良かったりするので、
すぐには対応を上司がしないかもしれない。その時は外部に行く必要があるかも。
もしPSWや保健師やメンタルヘルス関係の部署にいて、ジョブホッパー本人に対して、
支援するとしたら、話し方や聴き方、傾聴の仕方を教えるなどをし、
必要ならカウンセリングなどを勧めるなど(嫌がるかもしれないが)
と、いま思ったことを書いてみた。