「透明なゆりかご」読んだ。

マンガBANGで、「透明なゆりかご」という漫画があって、

それとなく読んだら、とてもよかったので感想を書いてみる。

 

主人公が准看護学科で高校3年生のとき、

産婦人科のクリニックでバイトするところから始まる。

帽子は看護師の戴帽式がまだなので、三角巾。

 

で、ストーリーの最初のころで、主人公が産婦人科医から、

90年代の3大死亡原因を聞かれて、がん、脳血管、心疾患と答える。

けど、産婦人科医は教科書だったら正解だけど、本当の一位は、

アウス(人工妊娠中絶)と教えられるシーンがある。

 

ふと、今もそうなのだろうかと思って、調べてグラフにしてみた。

参考にしたもの

国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料にあるアウスの数。

・統計で見る日本の教科書的に一番多いとされる、悪性新生物の死因数。

集計表ダウンロード:[国立がん研究センター がん統計]

統計で見る日本

令和2年度の人工妊娠中絶数の状況について (厚生労働省)

令和元年度_衛生行政報告例_概況

 

この「透明なゆりかご」は1997年を舞台にしているので、

一応1990年から2018年まで。

年次 アウス 悪性新生物 心疾患 脳血管
1990 456797 217413 123505 121944
1991 436299 223727 141097 118448
1992 413032 231917 165478 118058
1993 386807 235707 168878 118794
1994 364350 243670 175546 120239
1995 343024 263022 180297 146552
1996 338867 271183 159579 140366
1997 337799 275413 139206 138697
1998 333220 283921 138229 137819
1999 337288 290556 140174 138989
2000 341146 295484 146741 132529
2001 341588 300658 148292 131856
2002 329326 304568 152518 130257
2003 319831 309543 159545 132067
2004 301673 320358 159625 129055
2005 289127 325941 173125 132847
2006 276352 329314 173025 128268
2007 256672 336468 175539 127041
2008 242326 342963 181928 127023
2009 226878 344105 180745 122350
2010 212694 353499 189361 123461
2011 202106 357305 194926 123867
2012 196639 360963 198836 121602
2013 186253 364872 196723 118347
2014 181905 368103 196931 114209
2015 176388 370346 196127 111974
2016 168015 372986 198070 109353
2017 164621 373334 204868 109896
2018 161741 373584 208221 108186
2019 156430 376425 207714 106552
2020 145340 378385 205596 102978

 

で、1997年は確かにアウスが第一位。

が、2004年から、悪性新生物が一位になっている。

2012年からは心疾患がアウスより多くなっている。

しかし、依然として脳血管疾患よりは多い。

ちなみに1990年から2020年までのアウスの合計は8624534。

すごい数字。