発達障害にまつわる、援助者側の問題。

最近、神田橋條治先生の本を読み漁っているけど、今回これを読んだ。

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この本のあとがきに書いてあることを読んで、

私自身がここ数年もしかしたらそうじゃないかと思っていたことが、

やっぱりそうかと思った。

 

 一部抜粋です。P.197

本書の編集に取り掛かってから、新しい気づきがありました。それは、自分自身「発達障害」を抱えており、しかもそれを自認していない医師や教師や援助者が「発達障害」当事者に無理解・無理強いによる害を与えていること、その酷さは「定型発達者」以上であること、さらに驚くべきは、自分自身の「発達障害」を受け入れ、その性情を自己観察している医師や教師や援助者は、もっとも適切なかかわりをなし得ていること、です。 

 

相手の気持ち、感情をくみ取れない→無理にくみ取ろうとして失敗している。しかもそのことに気づいていない。その結果、何時までも同じ問題が続いていく、というのを何度か見ました。

真面目な人は、アセスメントシートを細かく作りうんうん考えたりしますが、

シートを作ることによる援助者自身の感情の外在化で、感情転移・逆転移が起きず(そのことも理解できていない)感情面の援助がさらに上手くいっていないこと。

場合によっては、感情を援助者がある意味創作して、とくに自尊心の面の援助が失敗していること。

酷い時は、問題が、援助者の原因でなく相手の精神的な問題が原因としか考えていないということも見たこともあります。

 

発達障害を受け入れることについて、

ブリーフセラピーの某先生が自分自身がASDと理解していて、感情でなく、行動面をよく見て把握して援助していったら非常に上手くいったと、本で読んだことがあります。そういうことでしょうか。

 

とにかくこの本は、勉強になりました。